
スタート直前のMRCメンバー
10月26日の大阪マラソンでは、3時間から6時間まで15分刻みのペースセッター(大阪マラソンでは、ペースアドバイザーを、ペースセッターと呼ぶ)をMRCメンバー28名が担当しました。そして2014年度からミズノランニングクラブ(MRC)に加わった矢仲孝英、加藤美紀が、初めてのペースアドバイザーに挑戦。その様子をレポートしてもらいました。
ありがとうの握手に、ペースアドバイザーの喜びを実感
3時間担当:矢仲 孝英
大会前日の10月25日。新大阪に着いた瞬間から大阪マラソン一色。EXPOのにぎやかな雰囲気に、否が応にも気持ちが高ぶってきました。私自身、初フルマラソンでミズノランニングクラブの3時間30分PAについて行き、楽しく安心して走れたのを今でも鮮明に覚えています。今度は自分が、責任あるペースアドバイザーの立場。楽しみ半分、不安半分の気持ちで当日を迎えました。
任されたのは3時間のペースアドバイザー。関西の中野正道さん(MRCメンバー歴6年目)と2人で担当させていただきました。ラップタイムのほか、「スタート直後は混雑しているのではぐれないように一緒に走ること」を確認し、いよいよスタート! すぐに中野さんが周囲に声を掛け、うまく集団を作ることができました。レース中は、沿道から「ペースメーカーも頑張れ!」といった声援が耳に届き、緊張しながらも楽しく走ることができました。

ゴール後に、一緒に走ってきたランナーと握手
レースも終盤。30kmにさしかかる地点で、余力があるランナーには先にゴールを目指してもらいます。この時は、巣立つ子どもを見送るような、寂しい気持ちになりました。レース後、一緒にゴールしたランナーから「ありがとうございました」と声を掛けていただき、握手をしたときには、ペースアドバイザーの喜びをかみしめることができました。
初めて経験することで、ペースアドバイザーは想像以上に難しく、それでも、やりがいのある重要な役割であることを改めて理解しました。声掛けひとつをとっても、最初は自己紹介から始まり、ペース配分の説明、給水ポイントの周知、折返しの注意喚起、ランナーへの励ましなど、タイミングをはかりながら、ペースを維持しつつ行わなければなりません。無事やりとげることができたのは、MRCの先輩方の長年の積み重ねがあってこそ。今後も受け継がれた経験をつなげていきたいと思います。初心の気持ちを忘れることなく、向上心をもってMRCの活動に力を入れていきます。
走る楽しさも伝えるペースアドバイザーになりたい
5時間45分担当:加藤美紀
大会前日、賑やかに盛りあがったEXPO会場ではステージに登壇し、翌日のとして紹介していただきました。多くのランナーが訪れ、気持ちも高まります。この時はまだ、初ペースアドバイザーにわくわくする気持ちのほうが上回っていましたが、いざ当日を迎えると、自分のレース以上に緊張してしまいました。

緊張の初ペースアドバイザーがいよいよスタート
スタート後は、グロスタイムで設定時間内にゴールできるようにレースを進めていきます。号砲からスタートラインを超すまでに要したロスタイム15分は、25km地点で解消する計算です。道幅が広く人混みでペースを乱されることもなく、予定通りに25km地点をクリア。その後は8分/kmを維持しました。ペースを落としたランナーを励ましながら、5時間43分33秒でゴール!
「5時間45分は長いかな」と感じていたのですが、実際はあっという間でした。普段のレースのように淡々と走るわけではなく、ペース配分、ポイントごとの通過タイム、給水の取り方などをランナーに伝えるため、つねに頭を使い、声を出していたからだと思います。最初は緊張していたのですが、終盤30km以降は、ペアを組んだ小林秀記さん(MRCメンバー歴4年目)に負けないよう、声を張り上げて声援を送ることを心掛けました。担当時間内に無事ゴールできてほっとしましたが、少し心残りなのは、遠方から参加されるランナーのために、コース周辺を紹介できるように情報を得ておけばよかったな、ということです。これは次回ペースアドバイザーまでの宿題にします。
大阪マラソンで、沿道からのたくさんの声援、名物の「まいどエイド」など、人々のおもてなしの心と暖かさが味わえます。チャンスがあればぜひ来年も参加したい大会です。もっと経験を積んで、目標達成のお手伝いはもちろん、走る楽しさを伝えることができるペースアドバイザーを目指したいと思います!