ミズノランニングクラブのメンバーは、大阪マラソンでペースアドバイザーを担当し、ランナーたちの目標達成をサポートしました。「ランナーズ1月号」にも掲載された活躍を紹介します。
ランナーたちを導く「風船」

約3万人のランナーがスタート
30・31・32・33…。強い日差しが照りつける11時59分、刻一刻と進む大時計の下を、最後の力を振り絞ったランナーが駆け抜けていく。2時間59分34秒で飛び込んだのは、高山一路さん(30歳)だ。
「念願のサブ3達成で、本当に嬉しい。40㎞地点で足が止まったのですが、風船をつけたランナーに励まされ必死にくらいつきました。彼らなしでは、達成できなかったと思います」
3時間29分35秒、拳を突き上げてフィニッシュしたのは、惣川塁さん(35歳)。
「風船の後方でずっと一定のぺースを刻んで力を温存し、フィニッシュ目前でラストスパート。昨年の大阪マラソンから自己ベストを約7分更新し目標のサブ3・5を達成できました」

風船には、目標を目指すランナーを激励する言葉が
〝風船をつけたランナー〟とは、3時間から6時間まで15分刻みの設定ペースで走り続ける『ペースアドバイザー』※のこと。彼らはミズノが運営する「ミズノランニングクラブ(以下、MRC)」のメンバーだ。
MRCは、「市民ランナーによる市民ランナーのためのランニングクラブ」として設立され、結成26年目を迎える。メンバー全員が仕事や家庭をもちながら男性サブ3、女性サブ3・5の実力があり、全国各地のクリニック講師を務めるほか、ミズノの新製品モニターなどを行い市民ランナー目線でフィードバックする。
〝走り続ける仲間〟を一人でも増やしたい

ミズノ本社前でフィニッシュ
今や多くの大会で見かけるペースアドバイザーを、MRCは24年前から担ってきた。
「私たちは、ただペースを刻む〝ペースメーカー〟ではありません。一人でも多くのランナーが目標タイムで走りきれるよう、コースによってペースコントロールをし、給水のとり方や坂の上り方をアドバイスしたり、きつい箇所では声をかけてフィニッシュまでサポートします」
福澤潔監督は、クラブ立ち上げから携わり、ペースアドバイザー経験は88回を数える。
さまざまな活動の中でも、目標達成を支えるペースアドバイザーは大きな意味をもつという。
「私自身もそうであるように、自ら決めた目標を達成した喜びが、次に走るパワーになると思うんです。サブ3から完走まで、レースを走るのならば目標を達成して〝走ってよかった〟と思ってほしい。そしてそれを源にして、〝走り続ける仲間〟が一人でも増えてほしいと思っています」

4時間30分のペースアドバイザーと
長年活動をサポートしてきたミズノ(株)MRC担当の尾崎さんはこう語る。
「全てのランナーの目標達成をサポートし、走る楽しさを届けたいと願うミズノにとって、彼らはなくてはならない存在です。仕事や家庭をもちながらランニングライフを送る市民ランナーを、ミズノはずっと応援し、支え続けたいと思っています」
※大阪マラソンでは“ペースセッター”という名称で大会をサポート
大阪マラソン、最後の踏ん張りどころをミズノ社員がサポート!
南港大橋を過ぎ、フィニッシュまで残りわずかの40㎞地点。「ここまで来ればゴールは近い!」「頑張れ!あと2km!」という熱い応援と給水に元気をもらったランナーも多かったのでは?実はここのエイド、4年連続でミズノ社員や家族たちがボランティアとして運営。今回は160名ものスタッフで切り盛りをし、ランナーの最後の頑張りを後押しした。