田中由美子さん(44歳)
2010年MRC入会
走歴:15年
フルマラソンベスト:2時間52分42秒
きっかけはダイエット。まさか自分がフルマラソンを走るとは・・・
学生時代はテニス部に所属し、「陸上」に関しては「しんどそう」というイメージしか持っていませんでした。
社会人になってからも続けていたテニスのトレーニングのために、週に3日は20分ほど走っていましたが、まさか自分がフルマラソンを走るようになるとは思いもしませんでした。
走り始めたきっかけは、長男(16才)を出産した後、急激に太ってしまった体型を元に戻すダイエットのためです。
もともと食べることが好きだったのですが、運動量が減ったにもかかわらず同じように食べていたので、15kgも太りました。
はじめは1km走るのもやっとでしたが、だんだんと走れる距離が増えていくのとともに、すっかりその魅力にとりつかれてしまいましたが、やっと10kmを一時間で走れるようになったころに次男(13才)を妊娠。妊娠中は走りたくて仕方ありませんでした。
この子を無事生み終えたら、フルマラソンを走ろう! と心に決めました。
そして次男が1歳の時に初挑戦したフルマラソンでは5時間30分を切れませんでしたが、ゴールの感動が忘れられず1年に2、3本のレースに出場するようになりました。
今でもほかのMRCメンバーにびっくりされるくらいよく食べますが、太る心配を全くしなくていいようになりました。
長男は「負けたくないライバル」
トレーニングのベースとなっているのはお気に入りの歌を脳内で再生しながらの気持ちのいいペースでのジョグ。
出勤前に家事をこなすために早朝4時台スタートと、かなり早い時間に走ることもあるため、決して無理はせず、自分が楽しいと感じるペースなので、仕事やその他のストレスも走り終えるころにはすっかり消えてなくなります。
MRCに入会するまではトレーニングに対しての知識もほとんどなかったので練習は100%ジョグのみでしたが、継続することによってフルマラソンのタイムは3時間10分を切るようになりました。
サブスリーを目指すようになるとさすがにジョグのみの練習では厳しいと気付き、週に2回はポイント練習を入れるようになりました。
平日の夜に各地で行われている練習会に参加できればいいのですが、部活や勉強を頑張っている食べ盛りの子供たちに温かい出来立てほかほかの夕食を食べさせてあげたいので、空き時間を工夫して一人、もしくは長男を含む学生さんたちと一緒にペース走、ロングインターバル、時には競歩なども取り入れて練習に幅を持たせています。
食事中の家族での会話の内容は競技のことであったり、他愛のない話であったりと様々ですが、私にとってとても大切なモチベーションアップの時間になっています。
私と同じ長距離に進み(次男は競泳)近畿大会出場レベルに成長した長男は「負けたくないライバル」でもあります。
走ることが嫌になるような厳しい練習はしないので、故障もなく毎月コンスタントに月間500~650kmの距離を踏み、少しずつタイムを縮め、自己ベストは2時間52分台、そしてフルマラソンでの女子総合優勝(2016年泉州国際)を達成することができました。
ランニングを続けるにあたり大事にしていること
ランニングを続けるにあたり大事にしていることは「人とのご縁を大切にすること」そして「しっかりと心を開いて物事を素直に受け止めること」の2つです。
招待選手として海外マラソン(2015年ゴールドコースト、2016年ウェリントン)を2度走らせていただいたこと、そしてそこで出会った方たちとの思い出は一生の宝物です。
MRCの活動の中でクリニックの講師として、またペースアドバイザーとして、初フルマラソン完走や自己ベスト更新を目指す方々との出会いも私に刺激を与えてくれています。
マラソンは一人で走るスポーツですが、自分ひとりの力ではここまで続けることはできませんでした。
家族はもちろん、ランニングを通じて知り合った方からいただいた力が私を走らせてくれているのだと思うと、レースのしんどい場面でも頑張ることができます。
マラソンは私をいろいろな場所に連れて行ってくれ、たくさんの人たちに出会わせてくれています。
応援してくださる方たちからたくさんのパワーをいただき、それを何倍にも増やしてお返しできるような存在になれるように、これからも頑張りたいです。