上川裕子さん(44歳)
2008年MRC入会
走歴:13年
フルマラソンベスト:3時間09分17秒
テレビで見るのは好きだけど、自分で走るなんてありえない、マラソンだけは別世界のスポーツだと思っていました。
ある春の日曜日、いつもとは何か違うマラソン中継の映像が飛び込んできました。
スタート直後はテレビカメラに向かってピースサイン、みんな笑顔でとても楽しそう…。
「私も走ってみたい」
見るマラソンから、走るマラソンに変わった瞬間でした。
そして、月間走行距離50km(もちろん、直前の1ヶ月だけ)で挑んだ初マラソン。
案の定、15kmを過ぎてひざが痛くなり、走るのも辛くて最終関門を1分前に通過。
大会のスタッフさんからの温かい励ましもあり、何とかゴールにたどり着いたものの、喜びも感動も涙もありませんでした。
そんな初マラソンから約15年、今も走り続けたいと思えるのは、マラソンには「達成感」と「人との繋がり」があるからだと感じています。
自分に合った練習を自分で見つける
平日は帰宅ランが練習の中心になっていますが、体調や時間によってコースを選べるようにして、距離が短くても気分良く終われるようにしています。
『全く走らないよりはマシかなという1km(1駅分)』から、『ちょっと長く走りたいなという25km』まで、通勤経路に沿ったコースなので細かく1kmずつ調整することができます。
時にはラスト300mをダッシュして「いつもは引っ掛かる信号を一気に渡れたら、次のレースはしっかり走れそうだ!」と賭けをしてみたり、自転車と勝手に競争したり、ちょっとした楽しみと達成感を味わうようにしています。
休日は日陰の多い山道へ出向き、できるだけ距離を稼いでいます。
景色や仲間とのおしゃべりを楽しむ日もあり、ゼーゼー言いながら必死になる日もあり、その日のカラダと相談しながら走るように心がけています。
時には仲間の力を借りる
走り始めた頃に参加したランニングクリニックで、「マラソンは一人で走ることができるけど、ずっと続けることは難しい」と教えてもらいました。
それぞれ仕事や家庭の事情があるので、常に誰かと一緒に練習をすることはできません。
私の場合、普段の練習は一人で行いますが、時間が合えば練習会に参加させていただき、大きな刺激をもらっています。
全国のレースについて情報交換ができたり、短い時間でマシンガンのように喋ることでストレス発散になったり、“今日のライバル”を見つけて競って走ったりすることで、必ず笑顔で1日を終えることができています。
またレースに参加した時には、仲間とすれ違いざまにエール交換をしたり、ゴール後はみんなで打ち上げに行ったり、何十倍も楽しみと達成感を味わうことができます。
大切な仲間とずっと走り続けたい、時にはライバルとして走りたいと思うことが、モチベーションUPに繋がっています。
市民ランナーにとって走ることは趣味の一つなので、精一杯、練習もレースも楽しむことが長続きのコツかなと思っています。