山田朗さん(58歳)
2011年MRC入会
走歴:11年
フルマラソンベスト:2時間39分47秒
熟年ランナーが日々感じているおすすめトレーニングについてお話します。ランニングライフのヒントになれば幸いです。
年齢はいつから始めてもOK
市民ランナーのランニング開始年齢は、何歳からでも遅すぎるということはありません。
ランニングシューズをはいて気軽に外に飛び出してください。
少し身体を動かすときっと爽快感が待っています。
私自身、ランニングは47歳から始めました。
それまでに陸上競技経験はなく、エンジョイスキーやテニスのための数kmのジョギングしかしていませんでしたが、3年後の50歳の時に、フルマラソンを自己ベストで走ることができました。
ランニングの初心者は、トレーニング方法やフォーム等、まだまだ伸びシロがたくさんありますので、年齢に関係なく上達が望めます。
あんまり早く上達しすぎるともったいない
トレーニングでは怪我や故障をしないことが第一で、そのためには以下のことに気を付けています。
・ 身体の反応(トレーニング効果が表れる)には時間がかかりますので、急激に練習量を増やしません。
ベテランランナーの走行距離に追いつこうなどと急激に練習量を増加させると、必ず故障につながります。
走行距離を増加させるとすれば、最低3カ月その距離で体を慣らせて、1割ぐらい距離を増加させ、また3カ月様子をみるというのが目安です。
・ 疲労をためないことも重要です。
週末等のポイント練習で頑張ったとしても、3日目には疲労が抜ける程度の練習強度を限度とします。
1週間も疲労が抜けないのはトレーニングではなくて、怪我の領域です。
特に、年齢とともに疲労が抜けにくくなるので、3日目には疲労が抜ける練習強度に調整することが大切です(若者と同じメニューをこなすと故障につながります)。
自分自身は、少しでも早く上達したく、できることは何でも試みました。その結果、故障につながったこともありました。
最高のトレーニングをしても、最終的には自分の限界は存在しますので、あせらずゆっくり上達し、自己ベストの楽しみを継続してください。
「あんまり早く上達しすぎるともったいない」くらいに考えてトレーニングするのが、市民ランナーには実は丁度良いように思います。
基本は一石二鳥ラン
トレーニングのやり過ぎの逆のお話しです。寒い日や暑い日等、トレーニングに出るのが億劫なこともよくあります。
トレーニング継続のために、ランニング+αの一石二鳥ランを心がけています。
・ 平日は通勤ラン、片道9kmを往復走ります。会社には毎日行きますので、走り出すきっかけとしては通勤ランが楽だと思い、実行しています。会社に行くついでのランで時間の節約です。
・ 週末は距離にはこだわらず、2~3時間走ることにしています。
前半はビルドアップ走で気持ちよく走った後、後半はおいしいスイーツやコーヒー、お酒等を買って帰ることがよくあります。
旅先では、いつも観光の朝ランをしています。
・ ランニング仲間との練習もおすすめです。
仲間となら20kmのペース走等も楽にできます。走った後は、懇親会のお楽しみ付きです。
・ 月の走行距離は、通勤ランで月に400km弱、週末100~200km、トータル500~600kmです。
この距離は、数年かけて少しずつ増加させていった結果です。
通勤ランの速度は、7~6分/km、ポイント練習の疲れが癒せるリハビリランの位置付けです。
レース前は普段通り
レースに向けて、無理なカーボローディングや着地の改善等、自分として新しい試みをして失敗したことが何回かあります。
そのため、レース前は普段通りを心がけています。
・ 睡眠時間の確保。社会人には、なかなか難しいですが・・・。
・ 練習は、週末の練習をレースに合わせて少し変えます。
フルマラソンに向けては20kmのペース走や、ハーフのレースでレーススピードを確認します。
駅伝や1500~5000mのレースの前は、トラックでレースの距離を走ってみます。
・ フルマラソンの勝負レースに向けて頑張るときは、1カ月前からウィークデイの禁酒(週末はOKとしています、甘いですね)。
これで適正体重にもどします。
今後の目標
年齢とともに走力が落ちていくのが残念ですが、「還暦でのサブスリー」、これが今後の目標です。
40歳以上の方向けになりますが、マスターズ大会に参加されるのも楽しいですよ。
5年毎に最年少で出場できます。怪我や故障をせずに、末永くランニングライフを楽しみましょう。