好士理恵子さん(39歳)
2016年MRC入会
走歴:22年
フルマラソンベスト:2時間45分50秒
暗黒時代を救ってくれたのがランニング
現在私は、「返り咲きランナー」として、ランニングを思いっきり楽しんでいます。
高校から陸上を始め、大学卒業まで競技としての長距離に取り組んでいました。
好きで始めた陸上も、いわゆる体重管理や食事制限などもあり、思い返せば辛くストイックな競技人生でした。
大学卒業後に一度MRCに入会しましたが、その後進学した大学院生活の忙しさに活動できなくなり、辞めてしまいました。そして、陸上からも離れました。
朝7時から日付が変わるまで研究。盆も正月もGWも休みなし。大学院の4年間は、私にとって暗黒の時代です。
壁にぶつかり、自分を見失いそうになったとき、ふと思い返すと、陸上をやっていたころが一番輝いていたなと気付き、もう一度走ってみようと思いました。
そして、中途半端に辞めてしまったMRCでもう一度活動しようと思い、まずはそれを目標に練習を再開しました。
最初は学生時代の感覚で練習をしてしまい、全く身体が追い付かず、愕然としました。そして考え方を切り替えました。
ストレスにならない練習法はないかなと。そんな時、MRCの福澤さんが出版された本に出会い、「ジョグでいいんだ!ジョグだけでいいんだ!」と衝撃を受けながらも半信半疑でジョグだけの練習に切り替えました。そうすると練習が楽になり、ストレスを感じなくなるどころか、もっと距離を踏みたい、練習したいと走ることがとても楽しく感じられるようになりました。
私の、ストレスを感じない辛くない練習法をご紹介します。
返り咲きランナーとしての取り組み方
まずは月間走行距離について。昔は月間走行距離のノルマを決めていましたが、今は体調と気分次第で走ったり走らなかったりしています。今日までで月間何キロというような途中経過は考えず、月末にようやく今月何キロ走ったか計算します。昔は、中2日完全休養を取ると罪悪感に苛まれ、自己嫌悪に陥っていましたが、今は仕事の都合もあり、3日走れないことも5日走れないこともあります。でも、それはそれで良いのです。「走れなかった」「走らなかった」という後悔ではなく、走らなかったことで走りたいという気持ちが強くなって、次に練習できる日が走れる喜びに浸りながら練習できるからです。また、現役時代には存在しなかったGPSウォッチのおかげで、知らない道を走っても、距離が分かるのが練習のモチベーションアップにつながっています。一度に5~15km走ります。20km以上は私の場合、疲労感が残ってしまうので滅多に行いません。月間走行距離は150km 程度ですが、フルマラソンは3時間30分以内、ハーフマラソンは90分以内で走ることができています。
次にジョグのペース。ジョグのペースもその日の調子次第です。6’00/kmの日もあれば4’30/kmの日もあります。ジョグ中心の練習に切り替えてから、現役時代あれだけ嫌いだった1000mのインターバル走を無性にやりたくなって3~5本行うときがあります。福澤さんによると、「インターバル練習は自分の走力の確認のため」とのこと。まさに、ジョグ中心の練習なのに、1000mのタイムアップを実感して、驚きました。
そして食事。基本は食べたいものを食べていますが、お米、タンパク質(肉・魚)、野菜を取ることを意識しています。また、豆製品として、大好きな豆乳を良く飲んでいます。ミネラル補給のため、小腹が好いたらナッツ類、ビタミンC補給のためにキウイやミカン。かといって、食事管理を徹底しているわけではなく、食事から取れていないと感じたときは、サプリメントで補給といったところです。そして、運動すると体の免疫力が下がり、風邪をひきやすくなるので、免疫力アップ効果が期待できる乳酸菌入りのヨーグルトは欠かさず摂取し、特にレース前は体調管理に十分気を付けています。飲酒については、以前、フルマラソン3日前に先輩に誘われ深酒したところ、レース序盤で脱水症状に見舞われました。過度の飲酒は良くないことを身をもって経験し、以後、レース1週間前から禁酒しています。
生涯ランニングを楽しみたい!
若いころと違い、ふくらはぎが攣りやすくなったり、坐骨神経痛や、ギックリ腰に悩まされたりしています。そこで、体幹トレーニングを取り入れることにしたのと、レースでは筋肉サポート力の強いBGタイツを愛用しています。筋力も心肺機能も加齢とともに低下していくことは避けられないので、年齢を受け止め(笑)、無茶な練習をせず、故障や病気をしないで生涯ランニングを楽しめる人生を歩んでいきたいと心がけています。